談話会のお知らせ
2022年10月28日(金) 14:40 ~ 15:40
部分的に対数的な分岐理論と特性サイクルについて
講演者
谷田川 友里(東京工業大学)
タイトル
部分的に対数的な分岐理論と特性サイクルについて
会場
埼玉大学理学部1号館3階 基礎数理演習室
アブストラクト
数論幾何学における分岐理論では、大域的な不変量であるコホモロジカルな不変量を局所的な不変量である局所体の分岐に関する数論的な不変量で説明することが一つの目標とされている。中でもなめらかな代数多様体上のエタール層のコホモロジーのオイラー数は数論幾何における代表的な不変量の一つであり、Beilinson氏および斎藤氏により導入された特性サイクルはオイラー数の層の消失輪体の局所的な不変量による計算を与えるものである。この特性サイクルはDeligne氏によりD加群論との類似の結果として期待されていたものでもあり、層の分岐とも関係を持つことが期待されている。この講演では、加藤氏と斎藤氏による対数的な分岐理論および非対数的な分岐理論を用いた特性サイクルについての結果を紹介した後、2つの理論を組み合わせた理論である部分的に対数的な理論を導入することで得られる結果について説明する。
連続講義:なお10月24日(月)から10月28日(金)まで理学部1号館3階基礎数理演習室で集中講義が開催されます.初回は10月24日の13時00分開始です.