談話会のお知らせ
2026年1月21日(水) 16:30 ~ 17:30
ベルコビッチ解析空間とトロピカル化
講演者
山木 壱彦(東北大学)
タイトル
ベルコビッチ解析空間とトロピカル化
会場
埼玉大学理学部1号館3階 基礎数理演習室
アブストラクト
複素数体上では、その絶対値の下で解析幾何が展開される。非アルキメデス的絶対値が備わった体上でも同様に「解析幾何」が展開されることが望まれるが、素朴に絶対値から決まる位相を考えるだけでは、位相が細かすぎるためうまく行かない。テイトによるリジッド幾何は、その課題に対し、グロタンディーク位相を使って位相を「剛化」するという方法で一つの処方箋を与えたが、十分に良い位相空間が与えられたわけではなかった。1990年頃、ベルコビッチは、非アルキメデス的絶対値が備わった体上でも解析幾何を展開するために適切な位相空間を考案した。これは局所コンパクトな局所ハウスドルフ空間でさらに局所弧状連結となっており、多くの場合、この上で普遍被覆を使った議論や測度論を展開するのに十分な良い位相空間を与える。一方で、例えば複素多様体の各点は、開球という非常に簡明な空間と同相な近傍持つのに対し、ベルコビッチ解析空間は(それが「滑らか」であっても)、各点の近傍の様子は複雑であり、その空間上の対象を調べる際には近似物が必要となることがしばしばある。この講演では、ベルコビッチ解析空間がどのようなものかを概観した後、その有限近似として「トロピカル化」について解説する。
連続講義:なお1月19日(月)から1月23日(金)まで理学部1号館3階基礎数理演習室で集中講義が開催されます.初回は1月19日の13時00分開始です.

