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埼玉大学幾何セミナー

2017年3月15日(水) 10:00--17:00

Workshop of knot theory and its application

会場

埼玉大学理学部1号館3階演習室(基礎数理演習室)

10:00--11:30

講演者

深口 駿氏 (埼玉大学M2)、伊藤 康允氏(埼玉大学M1)

タイトル

2-adjacency of knot

アブストラクト

結び目K, J に対し、KがJにn-隣接であるとは、Kのある図式D内のあるn個の交点の集合が存在して、その任意の空でない部分集合で交差交換した図式がJの図式になることである。10交点以下の素な結び目で三葉結び目と8の字結び目に2-隣接な結び目はそれ自身だけであるとされていたが、新たに発見した。また、自明な結び目が2-隣接な結び目は自明な結び目だけであると予想されているが、その予想をquasi-alternating結び目と12交点以下の結び目について示した。本講演では、これらの結果と応用を紹介する。

13:00--14:00

講演者

並木 和也氏 (埼玉大学M2)

タイトル

Boundary slope of algebraic knots

アブストラクト

結び目Kについて、結び目補空間の境界上に境界を持つ本質的曲面の境界のKのメリディアン方向の回転数とロンジチュード方向の回転数の比を結び目Kの境界スロープと呼ぶ。以前は境界スロープの最大値と最小値の差と交点数の比は2で抑えられると考えられていたが、最近の研究では2を超えるものが見つけられている。今回は代数結び目を用いてこの比がいくらでも大きくできることを発表する。

14:30--15:30

講演者

嘉藤 桂樹氏 (東京工業大学M2)

タイトル

Ehrhart polynomial, Interior polynomial and HOMFLY polynomial

アブストラクト

Tutte多項式を二部グラフに拡張したものとして内部多項式がある。この内部多項式はその二部グラフから構成される特殊交代結び目のHOMFLY多項式の一部分と係数が一致することが知られている。また、二部グラフから構成される多面体に根多面体というものがあり、その根多面体のEhrhart多項式と内部多項式には同値な表現があることが知られている。講演者は、符号付き二部グラフについて内部多項式やEhrhart多項式を拡張し、その二部グラフから構成される非交代を含む結び目のHOMFLY多項式の一部分と一致することを示した。また、正負が交互に現れる周をもつ符号付き二部グラフの内部多項式は0になることを根多面体やEhrhart多項式の性質を用いて証明した。

16:00--17:00

講演者

下川 航也氏 (埼玉大学)

タイトル

Exponential growth rate of knots and links in a tube region

アブストラクト

3次元空間内の格子結び目の指数関数的増大度は、結び目型に依らず一定であることが予想されているが、未解決であり本質的な発展はない。今回、2×1-チューブ領域内の格子結び目について、この予想が正しいことが証明できたので報告する。この研究は、Chris Soteros氏(University of Saskatchewan)、石原海氏(山口大学)らとの共同研究である。

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