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埼玉大学幾何セミナー

2022年4月21日(木) 16:30 ~ 18:00

ある無限次元空間の(ピラミッドとしての)区別

講演者

三石 史人氏(福岡大学)

開催場所

基礎数理演習室

アブストラクト

リーマン多様体の収束理論というものがあるが, 実際に考えられる収束概念にはいくつかの種類がある. Gromov は「測度の集中現象」を説明できる位相を導入した(それを集中位相と呼ぶ). 集中位相は他の空間の収束を与える位相より弱い事が分かる. 更に Gromov は空間全体のモジュライを集中位相について(うまく)コンパクト化した. コンパクト化の元をピラミッドと呼ぶ. 特に, 次元が発散する様な空間列を与えたとき(適当に部分列を選べば)仮想的な意味で(ピラミッドとして)無限次元の空間が得られる事になる. 我々は非常に特別な二つのピラミッドを区別する事に成功した. それを標語的に言えば「無限次元の球面と無限次元の cube は相似でない」という結果である. なお, 本講演の内容は, 江崎翔太氏(福岡大学), 数川大輔氏(九州大学)との共同研究に基づくものである.

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