講演者

藤谷 恭明氏（大阪大学）

会場

基礎数理演習室

アブストラクト

Ricci曲率の下限のもとでのRiemann多様体上の調和関数の振る舞いは、幾何学的、解析学的な観点から研究されており、様々なLiouville型定理がRicci曲率の下限のもとで得られている。本セミナーでは、$N$-weighted Ricci曲率($N < 0$)の下限のもとでの、これらの一般化について検討する。特に、sublinear growthな調和関数についてのLiouville型定理を示す。また、$L^p$-Liouville型定理の一般化についても言及する。調和関数の解析にはさまざまな手法が知られているが、本セミナーでは$\varepsilon$-range付き$N$-weighted Ricci曲率の下限のもとで、Moser’s iteration procedureの手法に注目する。本セミナーの内容はarXiv preprint arXiv:2303.14607に基づく。